ただいま、実験中。

行き当たりばったりで作った何かをちょっとずつ載せていきます。。。

『ドラマ化したら面白そうなのに』と思った本。

むかしむかし、高校生の頃。
本が好きだった、今は亡き母方の大叔父から本を少々(ていうか段ボールに
2箱分ほど)譲り受けた事がありました。
その当時既に鬼籍に入っていた大叔母も本が好きだったらしく、小説、
自己啓発本からサザエさんまで様々な本が入れられていました。
その中で見つけた、厚い表紙の緑色の本。
表側に金色でローマ字のサインが入っていました。
A.J.クローニンというイギリスの作家の小説でした。
名前も聞いた事のない作家。。。
発行日を確認してみると昭和29年。
当時好きだったアルフィーさんたちが生まれた頃、、、
この本、上下巻になっていて、緑色の上巻、同じ仕様で赤い表紙の下巻が
セットで入っていました。
裏表紙辺りの書き込みからすると、おそらく大叔母の本だったのだろうと
推測出来ました。

さっそく読み始めてみたら、面白くて止まりませんでした。
文体というか、言い回しの固さはその時代特有のものがあるかなぁとは
思いましたが、とにかく話が面白くて2~3日で読み終えました。

あらすじとしては、将来に希望を持っていた学生の主人公がある日母親から
(主人公の)父親は死んだと教えていたが、実は殺人罪で服役中である事、
それに起因して主人公は希望の職業に就くことは出来ない、という事を
告げられます。
主人公はショックを受けますが自分で父親の事件を調べるために奔走し、
冤罪であるという結論に辿り着きます。
最終的には父親の釈放を勝ち取り、投獄されてすっかり心が荒んでしまった
父親もちょっとはこれからの生き方を考えて行けるのかなぁ、、、と、
希望が見えて来そうな、そしてその事件を調べている間に出会った、悲しい
過去を持つ女性とも明るい未来が見えて来そうなカンジで幕。

これ、、、ドラマの翻案とかにしたら面白そうなのに、、、
と、その当時からずっと思っています、、、
この作品のクローニンという著者は他にもたくさんの小説を書いており、
譲り受けた本の中には他にも3巻セットの『帽子屋の城』、そして
2巻セットの『城砦(じょうさい)』がありました。
このふたつも内容が面白く、『帽子屋の城』は家庭内で暴君と化している
男が、その自覚もなくどんどん家族を崩壊させていく物語、『城砦』は
純粋な気持ちで医師になったはずの青年の変化していく様、そこから
再生していくまでを描いています。
適度にドロドロで(笑)、昼の帯ドラはなくなってますので木曜10時とか
『オトナの土ドラ』枠とかに良さげに思いますよ、フジテレビさん!(笑)

カラマーゾフの兄弟』とか『モンテ・クリスト伯』のような有名さは
ないかも知れませんが、
『こんな面白い小説があるなんて。こんな小説家がいたなんて。』
というあの頃受けた衝撃はなかなか忘れないもので。
数年前、とうとう全集を手に入れてしまいました。
今はその全集の取り込み作業中、、、
中古で手に入れたものなのですが(刊行は1965年)、紙の質が
問題なのか裁断に手間取り、更にこれをタブレットなどで読む時の事を
考えてフォルダを細かく分けて取り込みをしていますがこの紙の毛羽立ちに
拠ってスキャナにエラーがしょっちゅう起きるという、、、
たまにちがう書籍をすいすい取り込んでストレスを解消しながら何とか
作業を続けている有り様です。。。
この休みの間には終わってるといいな、、、(笑)。
あ、全集についてだけ考えたら、ですね。
取り込む本はまだありますので、、、orz
そんな、年末年始のワタクシでございます。。。

あと2時間弱ですか、、、
皆様、良いお年を御迎えくださいませ。