ただいま、実験中。

行き当たりばったりで作った何かをちょっとずつ載せていきます。。。

むかし読んだ小説に、

『稚くて愛を知らず』というものがありました。
きっかけは中学生のころTHE ALFEEのファンになり、このタイトルの曲を
歌っていた事で同じ名前の小説があると知った事。

ぼんやりとうろ覚えですが、あらすじはというと、、、
若い貧乏医師がお偉いさん医師娘と結婚しますが、この女性が
源氏物語に出てくる女三ノ宮のような、夫婦としての関係を全くもって
成り立たせる事の出来ない、あらゆる面で幼い女性。
結婚したのも主人公に愛情を持ってではなく、誰かの庇護を受けて生きて
行く必要があるから。
庇護する人間が父親から主人公に変化しただけというだけの事で、妻とか
女性とかいう自覚は全くないから主人公に対する思いやりなんてものも
もちろんありません
子供を産んでも相変わらずで、大事なのは自分だけ。

結局、主人公は夫婦として機能しない、するつもりもない妻、そして
妻の実家との関係に疲れ果て、部下であり献身的な看護師の女性に心を
寄せるようになり離婚を決意します。
けれども妻は特に精神的にダメージを受けるでもなく、逆にまるで
当たり前のように実家に戻ってまた淡々と生活し始めるのです。

これを思い出したのは、先日の小室哲哉氏の不倫報道とそれを受けての
引退会見を目にしてですが、何と言いますか、、、
小室さん、疲れちゃったんだろうな、と。
引退を決めたのは、奥さんの介護にご自身の体調の崩れも重なって
疲れ果ててるところに、ああいう報道を面白おかしく垂れ流されて
しまった事できっと心が根本からポッキリと折られてしまったのでは
ないかなー、、、と。
妻と小学生くらいの子供のような会話しか出来なくなるってつらいだろうな
と思うのです。
お互いに頼り頼られ、お互いに支え合って、という関係からいきなり
奥さんが消えてシングルファザーの子育てを一から始めなくては
いけなくなったようなものだと思うのです。
相談し合えるはずの奥さんはそこにいない、、、
どんなに愛情を持っていても、出口の見えないかなしさは否めなかったと
思うのです。。。
『男女の関係ではない』
と言っているのもきっと真実だと思います。
3回目の結婚だったり、やらかした諸々の事で
『バチが当たったんだ』
という人もいるようですが、今の状況をあそこまで赤裸々に説明して、
その上で去って行く、、、
今回ばかりはちょっと切ないなぁ、、、と私個人は思うのです、、、

引退、しなくても良かったんじゃないかなぁとも思いますが、奥さんの
介護に専念する事が自分の生きる道という、今の覚悟を周りにも示す事で
生き方の方向性を確定的にしたという事なのかも知れませんね。。。